常にラリってる闇ブログ。

どうも、ムクロジです。
記事タイトル通り、今回は机上研究会の
合同誌「青春」の宣伝なのです。
8月20日、東京ビッグサイト(東京国際展示場)にて
行われる「コミティア121」というイベントに
サークル机上研究会として参加します。
サークルブース(サークルの場所)は「J18b」です。
そしてそこで机上研究会の新刊本、
合同誌「青春」を1冊500円で売ります。
たった500円で様々な「青春」が楽しめます!
どうぞ立ち読みでもいいので寄ってってください!

seisyun-hyousi-senden.png
そして、今回の合同誌「青春」の表紙はこれだ!!
猪原秀陽さんという、めっちゃ絵の上手い人に描いていただきました!
猪原さんは突如、オーストラリアに行ったり、
インドに行ったりなんかする、謎の自由人です。
行動が読めない謎の人なのですが、
猪原さんの描く漫画はとびきり面白いですよ!





seisyu-koukoku-.png
こちらは、猪原さんが作ってくれた宣伝画像。
それぞれの作者のマンガタイトルとマンガの中の一コマが
上手い具合に紹介されてます。
ちなみに合同誌「青春」のマンガのラインナップは
・猪原秀陽「高校生」
・霧隠サブロー「青春のヘルシンキ」
・カトちゃんの花嫁「ド」
・牡丹棚「カナコの凡庸」
・ウナギノ「青春の味」
・ムクロジ「まばたきのように一瞬に」
こんな感じのラインナップであります。



では、それぞれの作者の紹介を
ムクロジが独自にやっちゃいます。
まずは、猪原秀陽さんから。
seisyun-mng1.png
猪原秀陽さんは、上記にも書いた通り、
一言で言うと「謎の自由人」です。
いきなりオーストラリア行っちゃったり
かと思えば今度はインドに行っちゃったりして。
フットワークが軽いんですね、彼は。
漫画もなかなか謎な部分もあって、
いきなりゾンビが出てきたりする。
でも漫画のジャンルは幅広く描ける感じの人で、
物作り漫画、シュールな漫画、ロマンを感じさせる漫画、と
色々と描いている人なのです。
そして絵は抜群に上手くて、尚且つかっこいい。
あと、猪原さんは商業ではQeticというサイトで音楽漫画も描いています。
これです→https://qetic.jp/tag/%e9%9f%b3%e6%a5%bd%e3%82%92%e6%bc%ab%e7%94%bb%e3%81%a7/
音楽を聴きながらぜひ読んでみようね。
そして、猪原さんの漫画の中で、個人的にイチオシなのは、
ずばり、「変態フェスティバル」!
このタイトルからして面白さぷんぷんな漫画、
期待通りの面白さなのです。
こちらから読めるよ→http://mavo.takekuma.jp/viewer.php?id=735
猪原さんのイケてる色彩センスで描かれた、色とりどりの変態たち。
見てるだけで楽しいし、話の内容も楽しい。





お次は、霧隠サブローさん。
seisyun-mng2.png
私は霧隠サブローさんのことを敬愛を込めて
「サブロー先生」と呼んでおります。
サブロー先生の描く漫画は、とにかく「漢(おとこ)」の漫画!という感じ。
サブロー先生の好きなものは、ヘビーメタル、プロレス、そして特撮。
マニアックな男の趣味をフルパワーで全開にして漫画を描いているお人なのです。
そして、マニアック全開で漫画を描いているので、
サブロー先生の漫画はかなりシュールな漫画になっています。
代表作はなんと言っても「魔装番長バンガイスト」!
リイド社のリイドカフェというサイトで連載している漫画です。
ここで読めるぞ!→http://leedcafe.com/webcomicinfo/%E9%AD%94%E8%A3%85%E7%95%AA%E9%95%B7%E3%83%90%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%88/#QHO6N7W.twitter_responsive
個人的にバンガイストは9話目のタヌキの化け物が
出てくる回がすごくシモネタ全開で下品で大好きです。
あとバンガイストに出てくるプロレスラーの岡本さんが
ムクロジ的に好きなキャラです。
そして、他にはホラー漫画「なまぼこ」も描かれているのです。
「なまぼこ」は独特のユーモアと発想が冴えた名作なので読むべし。
こちらから読めます→https://osoroshiya.com/manga/namaboko/





お次は、カトちゃんの花嫁さん。
seisyun-mng3.png
カトちゃんの花嫁さんは、ツイッターの「歯の漫画」で有名な人です。
「つらいけどサンバ」とか「おまえ~!」とか、
かわいい歯がおりなすデフォルメパラダイス!
カトちゃんの花嫁さんの、この、かわいくて洗練されたデフォルメ絵は
漫画絵としてとても優れているし、かっこいいなあ、と思う。
「歯の漫画」で検索すると、歯の漫画グッズがたくさん売ってあって、
かわいい女の子に大人気だったりするのも、うなずけます。
缶バッチ、パーカー、帽子、色々なファッショングッズが
あって、かわいいし身につけたくなる。
そして繰り出すギャグはシニカルだったりシュールだったり。
歯の漫画はツイッターで公開されてる4コマ漫画で、
不思議な中毒性のある漫画なのです。
こちらから見れるぞ!→https://twitter.com/hanomanga
そして歯の漫画以外には、あの有名面白サイト「オモコロ」にて
「ケモノと歩いた道」という漫画を公開されています。
西遊記のパロディーモノ漫画で、パロディーモノ好きな
ムクロジとしては個人的に好きなギャグ漫画なのです。
俗な三蔵法師の浅はかさをシニカルに描いた良作!
ぜひ読んでみよう!→http://omocoro.jp/kiji/95885/





そしてお次は牡丹棚さん。
seisyun-mng4.png
牡丹棚さんはマイペースな実験精神者です。
描く漫画は毎回、何らかの実験的手法を
使っていたりして、漫画にはまだまだ未開の
可能性があることを我々人類に示してくれるのです。
私が初めて牡丹棚さんの漫画を見た時は、驚きました。
どこに驚いたかというと、漫画全体に流れる「新しい」感じ、
漫画全体に流れる「不思議」な感じ、そこに驚いた。
牡丹棚さんは「ぼたんスープ」という摩訶不思議な
漫画を描いてらっしゃるのですが、この漫画、
どこがどういう風に「新しい」のか、
どこがどういう風に「不思議」なのか、
言葉では言い表すのが難しいです。
とにかく読んでみて!と私は言いたい。
こちらから読めるよ!→http://botandana.xxxxxxxx.jp/0000.html
あと注目すべき牡丹棚漫画は、「音角形成線路」!
この漫画は横スクロール漫画なのですが、
まさに牡丹棚さんにしか描けない、
牡丹棚さんらしい実験精神あふるる漫画なのです。
百聞は一見にしかず。まずは読んでみよう!
こちらから読めます→https://note.mu/botandana/n/n625d471917e4
この「音角形成線路」は、音楽という概念を漫画化した漫画なのですが、
読んでいると本当に、「音楽だ!目で音楽が読めるぞ!」という
摩訶不思議な体験ができます。





お次は、ウナギノさん。
seisyun-mng5.png
ウナギノさんの漫画で一番、注目すべき点。
それは、「素晴らしいコマ割り」なのです。
ウナギノさんがハタチの頃に描いたという傑作「ランシとセイシの大冒険」は、
コマ割りの面白さ、素晴らしさが存分に生かされている漫画で、
そして尚且つ、内容もディープで素晴らしいという漫画なのです。
「ランシとセイシの大冒険」は、その名の通り、卵子と精子の冒険を描いた漫画です。
卵子と精子は如何にして冒険し、如何にして出会うのか。
その大冒険の様を描いたとても壮絶な漫画です。
こちらから読めるぞ→http://toko.takekuma.jp/viewer.php?mangaid=336
大作なので、読みごたえたっぷりです。ぜひぜひ読んでみよう!
そして、ウナギノさんの本業は「画家」です。
ウナギノさんのサイトには奥深い色合いの絵画たちが公開されてます。
絵が好きな人はきっと見て何か深いものを感じるはずです。
こちらから見れます→http://yodakanohosi0901.wixsite.com/unagino-gallery
どうぞご覧下さい。





最後に、私、ムクロジ自身の紹介をして終わりとします。
seisyun-mng6.png
ムクロジは基本的には創作中毒者で、
漫画がメインではあるけど、漫画以外にも
ゲーム、イラスト、文章、映像、写真、音楽、などなどを作ったりしています。
なぜ自分がこれだけ色々と作るのか、自分でも
よくわからず、まるで走るのが止まらないイノシシのような気分で
創作をしています。
漫画は、基本的には暗い漫画ばかり描いています。
べつに明るい漫画が嫌いなわけではなく、
暗い漫画の話ばかり思いついてしまうから、
どんどん描いていったら暗い漫画ばかりが増えてしまったのです。
そんなムクロジの漫画をランク別に紹介してみます。
まず、初級者向けムクロジ漫画。
「コインランドリーのきみ(改訂版)」です。
ここから見れるよ→http://www.moae.jp/comic/morningzero_coinlaundrynokimi
なぜ「改訂版」と付いているかというと、
ムクロジの漫画の担当編集さんにアドバイスを
頂いて、ところどころ手直しして元の漫画と
違う感じになったので「改訂版」と名付けています。
これがたぶん、一番読みやすくて受け入れやすいんじゃないかな、と。
次、中級者向けムクロジ漫画。
「赤いひこうき雲」です。
ここから見れる→http://pyorrhea.web.fc2.com/comic/short/10/1.html
この漫画は「一瞬の美しさ」を描いたムクロジ的感動漫画なのですが、
そのことを漫画の担当編集さんに言ったら、
「お母さんの自殺というマイナス面が大きすぎて感動できない」と
もっともな意見を言われてしまい、感動漫画は描くのが難しいなあと思いました。
最後に、上級者向けムクロジ漫画。
「ぢゅうぢゅう子宮」。
ここから読める→http://blog.livedoor.jp/merukatoru_ni_haguki-airinn/archives/1059401604.html
これはいちおう18禁エロ漫画なのですよ。
でもたいしてエロくない。あえていうなら、ゲテモノ漫画。
妹に見せたら「わけがわからない」と言われ、
マヴォの竹熊編集長からも「全体的に意味不明」と言われた
正真正銘のわけわかめ漫画なのです。
まあ、どん底にヒマな人か、時間をドブに捨てたい人しか
読んじゃいけませんよ、この漫画は。色々とひどい漫画です。



・・・と、こんな感じで合同誌「青春」のメンバーについて
かってに紹介しちゃいました。
かってに紹介するのはやめてくれ!という人は
以下のメールフォームから伝えてくださいね。
メールフォーム→http://form1.fc2.com/form/?id=815215
それでは、ここまで読んでくれた方々、
どうもありがとうございました。


テーマ:みんなに紹介したいこと - ジャンル:ブログ

mother-kill-eat.jpg

久々に新しいイラストを1枚公開したよ。
なんとなく、デヴィット・リンチの映画を
イメージして描いたつもりの絵なのです。
興味あったら見てみてね。
よろしく。

イラストページ↓
http://pyorrhea.web.fc2.com/gallery/2017/1.html

[追記]
こばるんさんへ。
どうも、毎度コメントありがたいのです!
昨日から風邪ひいちゃったけど、
それ以外は元気ですよ~。
デヴィット・リンチは「マルホランドドライヴ」が
比較的、わかりやすいかも?です。
リンチ監督の映画は奇妙な味わいがあって
面白いのですよ。ぜひぜひ見てみてくださいな~。
ティム・バートンはあんまり見ていないけど、
気になる映画監督さんなので、
いつか機会があれば見たいですね。
おお、蜘蛛って親を食べちゃうのか!
初めて知りました。すごい肉食系・・・。
「親の愛情の形はいかにも様々で、
何をも“当たりまえ”として見ることはできないですね」
とのことで、本当にそうですよね。
「当たり前」とか「普通」とか、そういう言葉って
信用ならないな、と常々思っています。
それではコメントありがとうございました!

テーマ:みんなに紹介したいこと - ジャンル:ブログ

tonbo-DSCN0165-2.jpg

家の玄関に小さくて透明の
かわいいトンボが止まってたよ。
なんか写真で見ると肉々しい体つきを
しているけど、実際はもっと透明感のある体だった。
夏を感じたよ。

[追記]
こばるんさんへ。
うちの近所はわりと、たくさんいるかもです。
この前はカマキリを見かけたし、
夏の終わりになるとアブラゼミの
死体が道路にたくさん転がっていたりします。
こばるんさんはシオカラトンボ好きなんですね。
シオカラトンボというと、どうぶつの森を思い出します。
どうぶつの森の世界では、よくシオカラが飛んでました。
でも現実のトンボのほうがかっこいいですね。うん。
「ムクロジさんの一番気に入ってる作品はどれでしょうか?」
とのことで、うーん、難しいなあ・・・。
でも個人的には「赤いひこうき雲」かな、と。
あと「一点先の停車駅」も思い入れが深いので好きですね。
ああ、やっぱり一つに絞るのは難しい・・・。
こばるんさんに「一点先の停車駅」や「或る狙撃兵の女」や
「閉じたドア」が好きだと言ってもらえて嬉しいです!
どれも私の創作力がノリにのっていたときの漫画ですね。
自分でも気に入ってますよ~。
というわけで、メッセージどうもありがとうなのです!

テーマ:みんなに紹介したいこと - ジャンル:ブログ

zisatu-kun.png

久々にサイト更新しました。
「不死身のジサツくん」という漫画を公開。
ちょいグロなので(でもたいしたことない)、注意。
読みきり漫画になっていますが、
できれば続きものにしたいです。
読んでくれたら嬉しいな。よろしく。

まんがのページ↓
http://pyorrhea.web.fc2.com/comic/short/14/1.html

[追記]
シバさんへ。
どうもです!読んでくれて嬉しい!
「ムクロジさんらしいすてきなキャラですね」
とのことで、ジサツくんは自分でも
気に入っているキャラなので、そう言っていただけると
ありがたいですね。ジサツくんも、おっちゃんも
いい感じにお気に入りなので、この二人の
物語を紡いでいけたらいいなあ。
では、メッセージありがとうなのです!

[追記2]
こばるんさんへ。
死ぬこともこわいけれど、それと同様に
死なないこともこわいですよね。難儀なものです。
「この漫画は死なないことの苦しみを感じます」
とのことで、そういうことも表現できていたら
いいなあ、と思っていたのでヨカッタヨカッタです!
漫画を読んで「死」について色々と考えてくださったようで
作者としてはとても嬉しい限りです!
ではメッセージありがとうです!

テーマ:みんなに紹介したいこと - ジャンル:ブログ

itaku-naiyo.png

小説だよ。ヒマだったら読んでねん。
タイトルは「真っ暗な瞳」
--------------------------------------------------------------------------------
姉はいつも怖かった。べつに僕に何かをしてくるわけじゃない。
姉の、光の無い真っ黒で真っ暗な大きなその瞳が不気味で、ただただ怖かった。
僕は姉のその瞳に見つめられると、それだけで何か自分が悪いことをしたような、
自分が悪人になったような、妙な罪悪感に苦しめられるのだった。

姉が自殺未遂をしたのは先月のことだった。
「世界が私を苦しめるので」と、一言だけ書いた遺書を
残してこの世を去ろうとしたようだった。
僕は、正直言って、姉の自殺が未遂に終わってしまったことに
残念な気持ちになってしまった。べつに僕は姉のことを
嫌っているわけじゃない。ただ、姉が死んだらもう僕は
姉のあの怖い瞳に苦しめられずに済んだのに、と思ったのだ。

姉が入院している病院に、一度だけお見舞いに行ったことがある。
姉は自殺未遂した者とは思えぬほどに元気そうだった。
背筋をピンと伸ばして姉の大好きな金原ひとみの小説を読んでいた。
僕は、「大丈夫?」と一言だけ姉に声をかけた。
すると、姉はぐりんと大きな瞳を見開き、黙ったまま僕を見つめた。
僕は、しまった、と思った。姉の、またあの怖い瞳だ。
僕はしばらく姉と見つめあっていたが、耐え切れずに目を伏せてしまった。
僕が目を伏せた後も、姉は僕を責めるようにその不気味な大きな瞳で見つめてきた。
僕は、また自分の中に妙な罪悪感が沸いてきたのを感じて、
嫌になって姉の居る病室から飛び出した。
それ以来、僕はますます姉のことが嫌になった。
・・・いや、性格に言うと、「姉の瞳」が嫌になった。

それからしばらくして姉が退院して無事に家に戻ってきた。
僕は、「おかえり」の一言すら言いたくなかったので
姉が戻って来ても何も言わずに自室に引きこもっていた。
「できれば、姉と関わりたくない」
・・・そんなことを思っていたら、静かにノックする音が聞こえてきた。
姉だ。
僕はどうしようか、とおもっていたが
無視するのも気まずいのでドアを開けることにした。
「姉さん、なんか用?」
僕が尋ねると、姉は
「痛くないよ」
と言って去った。
・・・なんなんだろう。

姉はまた、なにくわぬ顔で学校に通いだした。
両親は姉が自殺未遂したのは学校で
いじめられているからではないか?と疑っているようだったので、
姉が素直に学校に通いだしたことに驚いているらしかった。
しかし、僕は姉がいじめられているようには思えなかった。
姉のあのおそろしい瞳に見つめられたら、
誰もいじめなんて、できないんじゃないか、と思うのだ。

僕は姉と同じ中学に通っていた。
僕と姉は学校で話すことは全く無かったし、
それどころか家で話すことも無かった。
姉はいつも何も言わず、じっ・・・と黙っているので
話すことも何もなかったのだ。
そして僕は、毎日、姉のあのおそろしい瞳におびえていた。
・・・なるべく、目を合わさないように、姉の顔を見ないようにしていた。

そんなある日、姉が家に帰っていない、と母さんから伝えられた。
姉の居場所を知らないか、と母さんは僕に聞いてきたが、
普段、姉としゃべることもないこの僕が知るはずがない。
知らないよ、と言ったら母さんは「変だね・・・学校にもいないみたいだし」
とブツブツと誰ともなしにつぶやいた。
たしかに、変だ。
姉には友達もいないし、恋人もたぶんいない。
そして学校に行く以外は極力、外に出ないので
いったいどこに行ったというのだろう。
見当もつかない。
母さんはまた、姉が自殺を図ろうとしているのでは、と
心配しているようだった。
僕としては「死にたきゃ死ねば」という気持ちだったので
あまり姉のことを心配なんてしていなかった。

そしてそれっきり、姉は帰ってこなかった。
1ヶ月経っても、半年経っても、1年経っても帰ってこなかった。
「行方不明者」として警察に届けだしたものの、
有益な情報は何一つ得られなかった。
両親はオロオロしていたが、僕は心底ホッとしていた。
姉は、どこかでのたれ死んだか、もしくは家出したのだろう。
帰ってくる可能性は低いと見た。
もう、姉のあの怖い瞳に苦しめられなくて済むのだ。

僕は、姉の死を願ったが、べつに姉を殺してはいない。
誰だって、誰かの死を願ったことが1度や2度、あるのではないか?
僕は何も悪くない。

・・・そんなことを考えていたある夜、とても恐ろしい夢を見た。
姉が帰ってきた夢だ。
真っ暗闇の空間の中、僕と姉が二人きりで居る。
姉は、黙ったまま、そのおそろしいほどに光の無い大きな瞳で
僕のことをじっ・・・と見つめてきた。
僕は、ただひたすらにガタガタと震えていた。
なんだ?なんで、そんな目で僕を見るんだ?
まるで、僕が何か悪いことをしたみたいに・・・。
「姉さん、おかえり」
僕は、しらじらしくそう言ったが、姉は岩のように黙ったままだった。
そして、その光の無い真っ暗な大きな瞳で僕を見る。
・・・やめろ、やめてくれ。
「姉さん、どこ行ってたの?母さんも父さんも心配してたよ」
僕は、しぼりだすように、かぼそい声で、やっとのことでそう言った。
手が、足が、歯が、カタカタと震えているのを自分で感じた。
「卑怯者」
姉は一言、そう言った。
卑怯者?何のことだろう。
「姉さん、母さんと父さんに帰ってきたこと、伝えなきゃ」
僕が震えながらそう言うと、また姉は
「卑怯者」
と、沼の底から響いてくるような声で言った。
「・・・卑怯者って、なにさ」
僕が言うと、姉は
「あんたは自分は悪くないって、自分は悪人じゃないって思っている」
とポツリ、と言った。
「なんで、僕は何も悪いことしていないよ」
「だめだよ、卑怯者。あんたは悪者にならなきゃいけないんだ」
悪者にならなきゃいけない?何のことだろう。
「あんたの手の中を見てごらん」
姉がそう言うので僕は自分の手を見たら、
いつの間にか小さな鋭いナイフを握っていた。
「それが、今のあんたの気持ち」
気持ち?
「私の死を願った、あんたの気持ち」
・・・・・。
「そして、私の気持ちでもある」
・・・・・?
「私はあんたに殺されたいという気持ち。
あんたは私を殺したいという気持ち。
あんたの手の中にあるナイフがその答え」
殺されたい?何を言っているんだ?
「私はいつも、あんたを見ていた。
あんたを責め苛む目で見ていた。
あんたに殺されたかったから。
あんたが私を殺すように仕向けたかったから」
・・・・・・。
「それが、そのナイフが、全ての答え」
「うるさい!」
僕はガッと姉の胸にナイフを突き刺した。
ぬぐっとした、いやな感触がナイフを伝わってきた。
「痛くないよ」
姉は、そう、一言だけ言って、消えた。

次の日、姉が死体で見つかった、と母さんから伝えられた。
姉の胸にはナイフで突き刺したような傷があったらしい。
僕は、昨日見た夢のことは誰にも言わないことにした。

それから姉の葬式が行われることになった。
姉の死に顔は怖くて見たくなかったので、
僕はどうにか見ないようにしていた。
様々な儀式を終え、やっとのことで
葬式は終わった。僕はホッとした。
やっと、姉の顔を見ずにすむのだ。
家へ帰る車に乗り込むとき、何かが聞こえた。
「卑怯者」

-完-
--------------------------------------------------------------------------------

[追記]
ウナギノさんへ。
「ムクロジさんの小説を一言で
表すと「逆襲」ですね」とのことで、
たしかに「逆襲」って感じだなあ・・・。
「逆襲」になってしまうのは、
ストレス解消に書いているせいかな。
ほんとはもうちょっと漫画を
描きたいですけどね。
がんばりたいです・・・。
では、コメントありがとうなのです!

[追記2]
シバさんへ。
誕生日祝いのお言葉、感謝感謝です!
いやあ、ずいぶん年を取ってしまったなあ。。。
でも祝われるのは嬉しい!
コメントありがとうなのでっす!

テーマ:ショート・ストーリー - ジャンル:小説・文学

Powered By FC2ブログ. copyright © 2017 釘バットで撲殺 all rights reserved.
プロフィール

ムクロジ

Author:ムクロジ
自閉症の漫画描きです。
かなりの情緒不安定で
現在、病気療養中。
たまに路上の
似顔絵描きもやってます。
よろしくです。

※サークル机上研究会
で「演劇」がテーマの
合同本を出しました。
興味ある方は以下の
URLを見てみてくださいな↓
http://pyorrhea.web.fc2.com/doozin/engeki/top.html

↓サイト
http://pyorrhea.web.fc2.com/

↓ドロワー
http://drawr.net/pyorrhea

↓ピクシブ(ゆめにっき二次創作)
http://www.pixiv.net/member.php?id=10815404

↓ホラー連合HMU(参加してます)
https://mangahack.com/comic/show/2505

↓つぶやき
http://piyo.fc2.com/pyorrhea/

↓投稿マヴォ(投稿してます)
http://toko.takekuma.jp/home.php?userid=92

↓メルカトルの鋼(参加してます)
http://blog.livedoor.jp/merukatoru_ni_haguki/

↓メルカトルの鋼【裏】(エロとグロ)
http://haganeura.web.fc2.com/kyoukai.html

↓ムクロジ「闇の玉手箱」
http://mavo.takekuma.jp/title.php?title=70

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
ちゃいリアンの一言

検索フォーム